太陽光発電のパワコンが故障するとどうなる?原因や不具合時の対応を解説 パワコン(パワーコンディショナ)は、太陽光発電システムの「心臓部」と呼ばれる重要な機器です。パワコンが故障すると、発電効率の低下や安全面でのリスク、さらには停電時に電力を確保できなくなるといった影響が生じる恐れがあります。

「発電量が以前より減った」「エラー表示が消えない」といった症状は、故障のサインである可能性もあるため、異常を見極めるポイントや適切な対処法を知っておくことが大切です。

この記事では、パワコンの故障による影響や主な症状、原因、具体的な対処法をわかりやすく解説します。いざという時に慌てないためにも、正しい知識を身に付けておきましょう。

 
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■目次
  まとめ
 

パワコンの故障が与える影響

パワコン(パワーコンディショナ)の故障による影響としてもっとも大きいのは、発電した電気を使えなくなることです。

太陽光発電で得られるのは直流電力ですが、電化製品を動かすのに必要なのは交流電力です。そのため、直流を交流に変換する役割を担うパワコンが正常に動作しなければ、いくら太陽光パネルで発電しても電気を利用できません。

また、パワコンには発電を最大化する機能や、トラブル発生時に制御を行う安全機能、さらには停電時に自立運転で電気を使えるようにする機能も備わっています。

故障するとこれらの機能が働かず、発電効率の低下や安全面でのリスク、停電時に電力が確保できなくなるため、注意が必要です。

異常を感じた際は、速やかに修理や交換を行うことが損失を最小限に抑えるポイントです。

 

パワコンの故障が疑われる症状

パワコンが故障すると、多くの場合、何らかの症状が現れます。普段と違う状態に早めに気づくことが、トラブルを未然に防ぐためのポイントです。故障したまま放置すると、発電量の低下による損失が拡大することや、安全面で重大な事故を招く恐れもあります。

ここでは、パワコンの故障が疑われる症状について解説します。

 

発電量が大幅に低下する

晴天にもかかわらず、明らかに発電量が普段より少ない場合は、パワコンの故障が考えられます。

発電量の低下の原因は、太陽光パネル自体の問題ではなく、直流電力を交流に変換するパワコンの機能に異常が生じているケースが多いです。

日頃からモニターで発電量を確認する習慣をつけておくことで、発電量の変化にいち早く気づけます。また、複数のパワコンを設置している家庭の場合、他の機器と発電量を比較することで、不具合のある一台を特定しやすくなります。

太陽光発電の発電量は、以下を目安にしましょう。
 
太陽光発電 システムの容量 1日あたりの 発電量
1kW 2.7kWh
2kW 5.4kWh
3kW 8.1kWh
4kW 10.8kWh
5kW 13.5kWh
6kW 16.2kWh
7kW 18.9kWh
9kW 24.3kWh
10kW 27.0kWh

※出典:太陽光発電により、家庭で使用する電気を全部まかなえますか?|太陽光発電協会
※年間発電量1,000kWh÷365日で算出

安定した天候が続く日に発電量が不安定な場合は、専門業者に点検してもらうことがおすすめです。

 

警告ランプやエラーが出る

パワコンの警告ランプが点灯・点滅したり、エラーコードが表示されたりするのは、機器に何らかの異常が発生しているサインです。

エラーコードはメーカーごとに異なるため、まずは取扱説明書やメーカーの公式ホームページでコードの意味を確認しましょう。

例えば、シャープ製パワコンで「L00」と表示された場合は、異常検知による運転停止を意味し、修理センターへの連絡が必要であると判断できます。



引用:L-00エラーを表示している|太陽光発電システム/蓄電池システム/V2Hシステム/HEMS|故障診断ナビ:シャープ

このように、エラー表示によって原因と適切な対処法を把握できるため、自己判断で放置せず、必ず確認しましょう。

 

異音がする

パワコンは冷却ファンの作動によって通常でも一定の音はしますが、普段と違う大きな音や、カタカタといった断続的な金属音が聞こえる場合は注意が必要です。内部にホコリや異物が挟まっている可能性があります。

異音を放置すると、冷却機能が正常に働かなくなり、パワコン内部が過熱してしまいます。その結果、放熱がうまくいかず基板が故障するなど、より深刻なトラブルに発展する危険性があるため、いつもと違う音が聞こえたら速やかに専門業者へ点検を依頼しましょう。

 

異臭・発煙・発熱がある

パワコンから焦げ臭い匂いがしたり、煙が出ていたり、本体が異常に熱くなっている場合は、深刻な故障が起きている可能性が高いです。内部で回路のショートなどが発生している恐れがあり、放置すると火災の危険もあります。

このような症状が見られた場合は、感電のリスクもあるため、絶対に自分で分解や修理を行ってはいけません。すぐに電源を切り、専門業者へ連絡して対応を依頼してください。安全を最優先に行動することが重要です。

 

起動しないことや運転の停止が頻繁に起こる

パワコンの電源を入れても起動しない、または運転中に頻繁に停止する場合は、内部回路や電源系統の異常が疑われます。また、パワコン本体だけでなく、接続ケーブルやブレーカーに問題がある可能性も考えられます。

まずは、ブレーカーが落ちていないかを確認し、一度パワコンの電源をオフにしてから再起動を試みてください。それでも改善しないようであれば、自己判断せずに専門業者へ相談することをおすすめします。

 
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パワコンが故障する原因

パワコンは精密な電子機器であり、故障の原因は一つではありません。日常のメンテナンス不足によるものから、自然災害や経年劣化までさまざまです。また、設置時の施工不良や製品自体の初期不良が原因となるケースもあります。

ここでは、パワコンが故障する主な原因を5つ解説します。

 

フィルターの詰まり

パワコンには、内部の熱を逃がすための通気口にフィルターが設置されていますが、このフィルターにほこりや異物が溜まると、目詰まりを起こして冷却効率が低下してしまいます。

冷却が妨げられると内部温度が上昇し、基板や電子部品が損傷して性能の低下や故障を招く原因になります。

このような事態を防ぐためには、定期的なフィルターの清掃や交換が不可欠です。また、専門業者による定期点検もあわせて実施することで、パワコンを長く良好な状態に保ちやすくなります。

 

自然災害の影響

台風による豪雨や飛来物、地震の揺れ、落雷といった自然災害もパワコン故障の大きな原因です。例えば、豪雨でパワコン内部に雨水が浸入すると、基板が損傷して漏電やさびの発生を招きます。

また、落雷による過電圧によって、内部回路が一瞬で破壊されてしまうケースも少なくありません。自然災害による損害は予測が難しいため、万が一に備えて火災保険の補償内容を確認し、必要であれば自然災害に対応できる保険への加入を検討しておくと安心です。

 

経年劣化

パワコンの内部の電子部品や回路は、長年の使用により徐々に劣化していくため、故障リスクは年数とともに高まります。

パワコンの耐用年数は一般的に10〜15年とされていますが、使用状況によって寿命は大きく変わります。

また、設置環境によっても劣化の進行速度は異なります。海沿いの地域では塩害による腐食、屋外設置では雨風や直射日光の影響を受けやすいため、注意が必要です。

長く安定して運転するためには、定期的な点検と環境に適した設置が不可欠です。

パワコンの寿命は何年?交換の判断基準から費用まで詳しく解説>>

 

取り付け時の不備

パワコンの故障は、取り付け時の不備が原因となることも少なくありません。例えば、配線の接続が緩んでいると断線やショートを引き起こし、壁の配線貫通部のパテ埋めが不十分な場合は雨水の浸入を招き、故障を引き起こします。

初期の不備は、後々の大きなトラブルに直結する可能性があります。長期的に安心して太陽光発電システムを運用するためにも、設置工事は信頼できる業者に依頼することが重要です。

 

製造不良

パワコンの故障原因として、製造段階での初期不良が挙げられる場合もあります。製造段階での不具合によって内部部品に欠陥があると、稼働停止を繰り返すことや、電源が入らなくなるといった症状が現れます。

特に設置後1年未満で、頻繁に運転が停止する、電源が入らないといった症状が見られる場合、製造不良である可能性が高いです。

製造不良は部品の焼損から火災を招く危険もあるため、異常を感じたら保証期間内であるかを確認し、早めにメーカーや設置業者へ相談しましょう。

 

パワコンが故障した際の対応について

パワコンに故障の疑いがある場合、慌てずに適切な手順で対応することが重要です。しかし、「どこに相談すればいいの?」「修理と交換、どっちがお得?」「自分で直せないの?」など、さまざまな疑問が浮かぶでしょう。

ここでは、パワコンが故障した際の対応に関する疑問にお答えし、パワコンが故障した際の正しい連絡先や対処法、費用を抑えるポイントについて解説します。

 

故障の相談はどこに問い合わせれば良い?

パワコンの不具合に気づいたら、まずは太陽光発電システムを設置した販売店や施工業者に相談しましょう。販売店や施工業者は設置状況を把握していることから、スムーズに対応してもらいやすく、さらにメーカー保証とは別に独自の保証制度を設けている場合もあります。

もし販売店が廃業している場合や、修理ではなく交換となった際には、複数の専門業者から相見積もりを取ることがおすすめです。費用や提案内容、実績などを比較検討し、信頼できる業者に依頼しましょう。

鈴与商事では、経験豊富な専門スタッフが、パワコンの修理・交換に関するご相談を承っています。

住宅用から産業用メガソーラーまで鈴与グループで累計41,000件以上の販売実績があり、各地域の担当者が地域密着で対応していますので、はじめてのご相談でも安心してお任せいただけます。
 
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「修理」と「交換」どちらが費用を抑えられる?

パワコンが故障した場合、修理と交換にかかる費用を比較して判断するのが賢明です。メーカーや販売店の保証期間内であれば、無償で修理や交換が行われるケースが多く、費用負担は発生しません。

一方、保証期間が過ぎている場合は、簡単な修理であれば交換より安く済むこともありますが、故障の内容によっては修理費が交換費用とほとんど変わらないケースもあります。

特に、設置後10年近く経過している場合、一箇所を直してもすぐに別の部品が劣化し、故障を繰り返す可能性が高いです。結果的に修理費用がかさみ、新品交換以上のコストになることもあります。

また、費用だけでなく将来の電力活用も重要な判断材料です。例えば、すでに蓄電池や電気自動車(EV)を導入している、または今後導入を検討している場合には、「ハイブリッド型」や「トライブリッド型」のパワコンへの交換を検討すると良いでしょう。

それぞれの特徴は、以下の通りです。
 
ハイブリッド型パワコン ・太陽光発電・蓄電池を1台で効率よく管理できるタイプ
・発電した電気を効率よくためたり使ったりでき、省エネ効果が高い
・設置スペースを削減できる
・将来、蓄電池を置きたい方におすすめ
トライブリッド型パワコン ・太陽光発電・蓄電池・電気自動車(EV)をまとめて制御できる高機能タイプ
・家庭の電力を最適化し、停電時でもEVから電力供給が可能になる
・災害時の備えも万全にしたい方におすすめ


パワコンを交換するなら、将来を見据えて高機能なモデルを選ぶのも一つの選択肢です。発電効率や利便性が高まり、生活の質が向上します。目先の費用だけでなく、長期的な視点とライフプランに合わせて最適な選択をすることが大切です。

故障をきっかけに、ご家庭のライフスタイルに合わせた最新のパワコンへアップグレードすることも視野に入れて検討してみましょう。

太陽光発電のパワコンの交換費用は?負担を抑える方法も紹介>>
 

自分で修理や交換をすることはできる?

パワコンの修理や交換を自分で行うことは、絶対に避けてください。パワコンの取り扱いには「電気工事士」の国家資格が法律で義務付けられており、無資格での作業は罰則の対象となります。

また、高電圧を扱うため、知識なく触れると感電や火災といった重大な事故を引き起こす危険性が高いです。さらに、専門業者以外が機器に手を加えるとメーカー保証の対象外となり、かえって修理費用が高くつく可能性もあります。

安全性と保証を守るためにも、故障に気づいたら必ず専門業者に対応を依頼しましょう。

 
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パワコンの故障を防ぐには定期的な点検とメンテナンスが重要

パワコンを長期間にわたって安定して稼働させるには、定期的なメンテナンスと点検が欠かせません。点検を行うことで、部品の劣化や内部の異常といった不具合を早期に発見でき、トラブルを未然に防ぐことができます

その結果、発電効率の低下を防ぎ、安定的な電力供給を維持することが可能です。

 

まとめ

パワコンは太陽光発電システムの要であり、故障すると発電停止による売電収入の減少や停電時の電力確保ができなくなるなど、日常生活に大きな影響を及ぼします。「発電量が減った」「異音がする」など、少しでも異常を感じた場合は、早めに専門業者へ相談し、点検を受けることが重要です。

また、パワコンの寿命は10~15年と言われており、調子の悪い状態を放置すると事故や故障などのリスクが高まります。早めに点検や交換を検討しましょう。

鈴与商事では、豊富な実績と専門スタッフの知見を活かし、お客様の太陽光発電システムの仕様や電力の仕様状況、設置環境等に応じて最適なパワコンをご提案いたします

ご相談・お見積りは無料ですので、はじめての方もぜひお気軽にお問い合わせください。

 
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