【2026年最新】蓄電池のDR補助金とは?条件や金額、受給までの流れを解説 蓄電池を導入する際、機器代と工事費で100万円以上の費用がかかるケースも多く、「導入したいけれど費用面で踏み切れない」とお悩みの方は少なくありません。そのようなときに活用したいのが、最大60万円の補助を受けられる「DR補助金」です。

この記事では、制度の全体像をこれから把握したい方や、次年度以降の公募に備えたい方に向けて、DR補助金の仕組みを整理してわかりやすく解説します。

 
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■目次
  まとめ

※なお、令和7年度補正(2026年公募)のDR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日(金)に交付申請額の合計が予算に達したため、公募を終了しています。
 

蓄電池のDR補助金とは?

蓄電池のDR補助金は、家庭用蓄電池の導入促進を目的として設けられた、国が導入費用の一部を補助する制度です。要件を満たした場合、最大60万円を受け取れます。

「DR」とは、「ディマンドリスポンス(Demand Response)」の略称です。電力の需要と供給のバランスを維持するために、消費者側が電力消費を調整する仕組みを指します。

DRには「下げDR」と「上げDR」の2種類があります。下げDRとは、電力のひっ迫時に、消費者側が電力の使用量を減らす取り組みです。例えば、蓄電池から放電して、電力会社からの買電量を減らすことを指します。上げDRは、太陽光発電などの電力供給が需要を上回り、電気が余る時間帯に電気の消費量を増やす取り組みです。例えば、電気が余っているときに蓄電池へ充電して需要を創出することを指します。

本制度の正式名称は、「家庭用蓄電システム導入支援事業(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業)」です。以下では、この制度の目的や2026年公募での変更点について見ていきましょう。
 

DR補助金の目的

DR補助金の目的は、再生可能エネルギーの普及促進と電力需給の安定化です。太陽光発電などの再生可能エネルギーは、天候次第で発電量が大きく変動します。そのため、電力系統が不安定になったり、電力の需給がひっ迫した際に停電のリスクも生じます。

こうした問題に対して、家庭用蓄電池をDRのリソースとして活用することで、余剰電力の吸収や電力不足時の供給調整が可能です。政府は2050年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みの一環として、DR補助金を設け、家庭用蓄電池の普及を後押ししています。

補助金を受け取ることで家庭にとっては導入費用が下がり、国にとっては電力の調整力が確保されるため、双方にメリットのある制度といえます。
 

前年度からの主な変更点

令和7年度補正(2026年公募)では、予算額が変更されています。令和6年度補正の予算は約66.8億円でした。一方で、令和7年度補正では、3つの関連事業の合計が約59.6億円(家庭用向け約54億円)へと減額されています。

前年度は公募開始から約2ヵ月〜2ヵ月半で予算が上限に達し、早い段階で受付終了となりました。2026年公募でも同様の傾向となり、2026年3月24日に始まった公募は、約2ヵ月後の2026年5月29日に予算上限に達して終了しています。

補助単価の面では、基本単価が1kWhあたり3.7万円から3.45万円に変更されています。

また、2026年公募からはセキュリティ対策として、対象製品に「JC-STAR」のレベル1以上の認証取得が求められるようになりました。JC-STARとは、IoT製品のサイバーセキュリティ水準を評価・可視化する日本の公的認証制度のことです。製品選びの際は、この認証を取得しているかどうかも確認が必要です。
 

蓄電池のDR補助金の補助額はいくら?

DR補助金の1申請あたりの上限額は60万円です。ただし、実際に受け取れる金額は以下の3つのうち、最も低い金額が適用されます。
 
①容量に基づく金額 蓄電池の初期実効容量(kWh)×3.45万円/kWh
②費用の3割 蓄電システムの機器代と工事費の合計額の10分の3
③上限額 60万円


例えば、実効容量10kWh(初期値)の蓄電池を導入した場合、①は10kWh×3.45万円=34.5万円となります。これと②・③を比較し、最も低い金額が補助されます。

また、条件を満たす高性能な蓄電池を選ぶと、基本単価に以下の増額が加算されます。
 
レジリエンスの確保 (故障時の早期復旧・部品供給体制) +0.2万円/kWh
廃棄物処理法上の広域認定を取得している製品 +0.1万円/kWh


両方を満たす場合、基本単価の3.45万円/kWhに0.3万円/kWhが上乗せされ、最大3.75万円/kWhで計算されます。補助額の計算には定格容量ではなく「初期実効容量」が使われる点に注意しましょう。

初期実効容量は製品ごとに異なるため、SII(環境共創イニシアチブ)公式サイトの対象製品情報で確認してください。
 
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蓄電池のDR補助金を活用するメリット

DR補助金を活用することで、蓄電池の導入コストを大幅に抑えられます。また、国の制度であるため居住地域を問わず申請でき、自治体の補助金と組み合わせることも可能です。

以下より、主な3つのメリットについて詳しく解説します。
 

初期費用を大幅に削減できる

DR補助金では最大60万円の補助を受けられるため、蓄電池導入の実質負担額を大きく抑えられます。家庭用蓄電池の導入費用は、機器代・工事費を合わせると100万〜200万円以上かかるケースもあります。費用面での負担は、家庭用蓄電池の導入をためらう理由の一つです。

補助金を活用することで負担額を実質的に引き下げられるため、導入のハードルが下がるでしょう。初期費用の負担が気になっている方は、次年度以降の公募に備えて情報を集めておくとよいでしょう。
 

全国どこでも申請できる

DR補助金は国の制度であるため、居住する都道府県や市区町村を問わず、全国どこでも申請可能です。自治体によっては独自の蓄電池補助金が設けられていない場合もありますが、そのような地域でもDR補助金は利用できます。
まずはお住まいの自治体の補助金の有無を確認したうえで、DR補助金との組み合わせをご検討ください。
 

自治体の補助金と併用できる場合がある

DR補助金は、自治体の蓄電池補助金と併用できる場合があります。国の補助金だけでなく、市区町村や都道府県の制度も活用できれば、導入費用をさらに抑えやすくなります。

ただし、他の国庫補助金との併用はできません。自治体補助金との併用可否、補助対象の範囲、申請の順番、必要書類は制度ごとに異なるため、申請前に販売事業者や自治体窓口で確認しましょう。
 

蓄電池のDR補助金のデメリット・注意点

DR補助金は活用メリットが大きい一方で、いくつかの注意点もあります。手続きの順番を誤ると補助金を受け取れなくなるケースもあるため注意が必要です。デメリットと注意点をしっかり把握したうえで準備を進めましょう。
 

予算上限に達すると申請できなくなる

DR補助金は予算総額があらかじめ決まっており、公募期間内であっても上限に達した時点で受付が終了します。実際に、令和6年度補正(2025年公募)では公募開始から2ヵ月半で、令和7年度補正(2026年公募)でも約2ヵ月で予算上限に達し、いずれも早期終了となりました。

次年度以降に同様の制度が実施された場合も早期終了が想定されるため、補助金の利用を検討している方は注意しましょう。
 

交付決定前の契約・発注は補助対象外になる

DR補助金では、SIIから交付決定の通知を受け取る前に業者と契約・発注・工事を進めると、補助金を受け取れなくなります。交付決定には通常2〜4週間かかるため、スケジュールに十分な余裕をもって手続きを進めることが大切です。

「早く工事を進めたい」という気持ちがあっても、交付決定の通知が届くまでは契約を行わないようご注意ください。
 

処分制限期間中は売却・譲渡・廃棄に注意が必要

DR補助金を使って導入した蓄電池は、設置後すぐに売却・譲渡・廃棄できるわけではありません。SIIでは蓄電システムの処分制限期間を6年間と定めており、注意が必要です。

期間中に、交付目的に反する使用・譲渡・交換・貸し付け・廃棄・担保提供などを行う場合は、補助金の返還が必要になる可能性があります。引っ越しや住宅売却の予定がある場合は、あらかじめ事務局へ確認しておきましょう。
 

電力ひっ迫時に蓄電池が遠隔で制御されることがある

DR補助金は、蓄電池をDRリソースとして活用することを前提とした制度です。需給ひっ迫時などには、蓄電池アグリゲーターや小売電気事業者によって自宅の蓄電池が遠隔で充放電制御される場合があり、わずかな電気料金の損失が発生する可能性があります。

ただし、需給ひっ迫警報・注意報が頻繁に発令される可能性は低く、経済的なデメリットは限定的です。遠隔制御への対応はDR補助金を受けるうえでの条件でもあるため、制度の仕様としてあらかじめ理解しておく必要があります。
 

蓄電池のDR補助金の対象者・対象機器の条件

DR補助金を申請するには、対象者・対象機器の両方の条件を満たす必要があります。事前に確認しておくことで、申請時のトラブルを防げるでしょう。それぞれの条件について、以下より詳しく説明します。
 

対象者

DR補助金の申請対象となるのは、家庭用蓄電システムをDRに活用することを目的として新たに導入する、国内在住・在籍の個人、法人、個人事業主です。

申請にあたっては、以下の要件をすべて満たす必要があります。
  1. 補助対象設備の所有者であること(リース利用の場合はリース事業者と共同申請)
  2. 以下のいずれかの方法でDRに参加すること
    a. 蓄電池アグリゲーターとDR契約を締結する(アグリ型)
    b.小売電気事業者が提供するDRメニューに加入する(小売型)
    ※いずれも2028年3月31日まで継続することが条件です
  3. 申請者が個人の場合は、自身のメールアドレスを所有し、SIIが指定する本人確認サービス「proost」への事前登録に同意できること
  4. DRの実施状況についての報告に同意できること
  5. 経済産業省から補助金交付等停止措置・指名停止措置が講じられていない者であること

なお、申請ポータルのアカウントは共同実施事業者(販売事業者)に発行されるため、手続きは販売事業者と共同で進める必要があります。
 

対象機器の条件

補助を受けられる蓄電池は、SIIが公表している「補助対象製品リスト」に掲載されたDR対応の家庭用蓄電システムのみです。リストはSII公式の特設サイトで随時更新されているため、検討中の機器が掲載されているかを事前に確認しましょう。

対象機器に求められる主な条件は、以下のとおりです。
  • 本事業のために新規に導入する蓄電システムであること
  • SIIに登録された補助対象製品であること
  • セキュリティ対策としてJC-STAR レベル1以上を取得していること
  • JIS C 4414 の規格に準拠し、ラベル表示があること
  • 類焼試験に適合していることを示す証明書を取得していること
  • DRへの活用(遠隔制御への対応)が可能であること
  • 住宅・店舗・事務所などの需要側施設に設置されるものであること

加えて、蓄電システム本体の費用と設置工事費を合算した総額が、目標とされる価格水準(税抜12.5万円/kWh)を超えないことも条件となります。

なお、目標価格は前年度の13.5万円/kWhから引き下げられています。
 
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蓄電池のDR補助金の申請から受給までの流れ


DR補助金の申請は、複数のステップを順番どおりに進める必要があります。手続きの順番を誤ると補助対象外となる場合があるため、全体の流れをあらかじめ把握しておきましょう。
 

1.本人確認情報の登録をする

まず、DR家庭用蓄電池事業の「申請手続き詳細」ページにアクセスしましょう。申請者が個人の場合は、SIIが指定する本人確認サービス「proost」への登録が必要です。法人・個人事業主の場合は、担当者のメールアドレス認証を行います。

交付決定通知をはじめとする各種通知はすべてメールで届くため、添付ファイルを確認できるメールアドレスを事前に用意する必要があります。キャリアメールなど一部のメールサービスでは受信できない場合があるため、受信許可設定を忘れずに行いましょう。
 

2.見積もりの取得と業者の選定をする

SII公式サイトで補助対象製品リストを確認し、導入予定の蓄電システムが対象製品として登録されているかを確かめたうえで見積もりを取得します。見積もりは複数社に依頼し、蓄電システムの内容・価格・契約条件を比較してから選定することが望ましいです。

補助金申請を行う際は、共同実施事業規約に同意済みの共同実施事業者(販売事業者)を選んだうえで、交付決定を受けてから売買契約を結ぶ必要があります。

共同実施事業者として登録されている販売事業者は、SII公式サイトに設けられた「共同実施事業者の検索」機能にて確認できます。

業者を選定する際には、以下の点に注意が必要です。
  • 契約金額が100万円以上の場合、経済産業省から補助金交付等停止措置または指名停止措置が講じられていない事業者であるかを確認する
  • 第三者への委託や共同実施が含まれる場合、契約関係が何重であっても、指名停止措置または補助金交付等停止措置に該当する事業者が含まれる場合は、発注前にSIIへ連絡する

信頼できる事業者を選ぶと、スムーズに補助金を申請できます。
 

3.交付申請をする

補助事業者(申請者)と共同実施事業者(販売事業者)が規約へ同意したあと、申請ポータルから必要事項の入力と書類の添付を行って交付申請します。書類準備や入力作業の大部分は共同実施事業者が代行するため、販売事業者と連携しながら進めましょう。

令和7年度補正(2026年公募)のDR家庭用蓄電池事業は2026年5月29日(金)に予算到達で公募終了しており、次年度以降も同様に早期終了の可能性が高いため、早めに申請することをおすすめします。
 

4.交付決定の通知を受け取る

SIIが申請内容を審査し、適正と判断された場合、交付決定の通知がメールで届きます。通知メールは、2通(ダウンロードURL記載のメールとパスワード記載のメール)です。

交付決定前に着手した場合は補助対象外となるため、通知が来るまで待つ必要があります。なお、交付決定通知に記載の金額はあくまで概算であり、実際の補助金額は実績報告後の確定検査によって決まります。
 

5.蓄電池の発注・契約・設置工事をする

交付決定を確認できたら、販売事業者と売買契約を締結し、発注・設置工事を進めましょう。令和7年度補正の事業完了期限は2027年1月14日(木)であり、それまでに以下をすべて完了させる必要がありました。
  • 蓄電池アグリゲーターとのDR契約締結、または小売電気事業者のDRメニューへの加入
  • 蓄電システムの設置および通電確認(系統連系の完了後に実施)
  • 蓄電システムの検収
  • 補助対象経費の全額支出

費用の支払いは売買契約を締結した本人が決済する必要があり、家族名義での支払いも認められません。
 

6.実績報告をして補助金を受け取る

すべての手続きが完了したら、速やかに実績報告を行います。令和7年度補正における実績報告の最終提出期限は「事業完了後30日以内」または「2027年1月14日(木)」のいずれか早い日でした。

報告後にSIIが確定検査を行い、補助金額が算出されます。確定後は補助金の請求手続きを経て、2027年3月31日(水)までに指定口座へ補助金が振り込まれるものでした。
 
蓄電池の補助金の受け取りについて
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まとめ

蓄電池のDR補助金は、家庭用蓄電システムを導入すると最大60万円の補助を受けられる、国が設けた制度です。全国で申請でき、自治体の補助金と組み合わせることで導入コストをさらに抑えられる可能性もあります。

なお、令和7年度補正(2026年公募)は2026年5月29日に予算上限に達し、受付を終了しています。

DR補助金は補正予算をベースに毎年度実施されてきた経緯があり、次年度以降も同様の制度が公募される可能性があります。DR補助金を確実に活用するためには、制度の仕組みをよく理解し、余裕をもったスケジュールで動くことが大切です。

そこで重要になるのが、信頼できる施工業者のサポートです。補助対象製品の選定から申請手続き・設置工事・実績報告まで一貫して対応できる業者を選ぶと、補助金を受給しやすくなります。

鈴与グループでは、太陽光発電の販売実績が累計41,000件以上あります。相談から施工まで一貫して対応できる体制を整えており、補助金活用のご相談も受け付けております。

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